2024.4.7 東京~福島競馬場青春18きっぷ日帰り一人旅打ち 最終章

※これまでの話はこちら





惨い、惨すぎる…

男は阪神10Rを見終えると重い足取りで元いたスタンド内のベンチに戻り、己の運の無さを嘆いた

まさか本日二度馬券を購入して二度とも200倍台馬券を目前で獲り損ねるとは・・・(詳細はこれまでのブログで)

馬券の惜敗は精神的ダメージが強大である(×2レース分)

「どちらか片方でも当たっていたら、復路の湘南新宿ラインはグリーン車に乗って、角ハイボール缶(濃いめ)を飲みながら優雅に帰れたのに・・・」

ベンチに座り、不審者フェイスを浮かべながら、ひたすらぼやき続ける

ただ落ち込んでいる暇はない。本日最後の購入レースである桜花賞発走(15時40分)まですでに1時間を切っている

ここまでの収支 -3,590円

桜花賞を的中させて『湘南新宿ライングリーン車ビッグチャンス』、あるいは『東北新幹線ハイパーウルトラドリームチャンス』を掴みたいところだが、1番人気のアスコリピチェーノから買うつもりなので、現実的に収支を大幅プラスに転じさせることは厳しいか…

「いや、もう贅沢は言わない!小銭でもいいからプラス収支にして『こだわり酒場レモンサワー缶チャンス』を掴んで東京に帰る!!」

目標設定を大幅に引き下げて桜花賞を買うことにする


さて桜花賞本命のアスコリピチェーノ、飛び抜けて強いという感じではないのだが、今回も昨年の阪神JF同様に相手に恵まれた印象

レガレイラ・ボンドガールといった実力馬が桜花賞不出走、この二頭と同等の力を持っているチェルヴィニアは出走するものの、昨年11月以来のレースで中間も順調さを欠き、尚且つ今回は大外枠の厳しい条件で力を発揮できるか疑わしい

桜花賞トライアルは全て凡戦でライバルになりそうな馬は現れず。クイーンCを勝ったクイーンズウォークも能力は高そうだがマイルがベストだとは思えず、それに脚質的に内枠になったのもマイナスだろう

ならば阪神JF上位組が断然優位と見て、アスコリピチェーノをスケベ心出さずに本命に選択

昨年の阪神JF1着以来のレースでぶっつけ本番となるが、これは予定通りのローテでノーザンFも近年結果を出している使い方なので心配無し

捌きやすい中枠(7番)に入り、スタートを決めて中団で競馬をしたら大崩れはしないはず

鞍上の北村宏司さんも阪神JFで良い騎乗をしているので大丈夫!!だと思いたい・・・

アスコリピチェーノ軸の3連複流し計8,200円購入(馬券はPAT購入)





スケベ心を出して買うなら7番人気11番ライトバック

二走前のアルテミスSは道中掛かりまくりで気の悪さを出しながらも4着好走、前走エルフィンSは直線狭いところを抜け出し完勝
新潟のデビュー戦でも良い脚を使っており、素質は高いと評価しているのだが、問題は気性難で落ち着いて走れるかどうか・・・

不安要素がある馬だが、能力はGⅠでも十分通用すると思っており、ライトバック軸のワイド流し計1,800円も購入することにした(上写真参照)





さて桜花賞終了後は、復路の長時間鈍行列車移動が控えているので、福島競馬場を迅速に脱出しなければならない

よって福島駅行きのバス乗り場に一番近い出口付近のモニターで桜花賞観戦し、レースが終わった瞬間に競馬場を飛び出す


「ぬはっ!?」


アスコリピチェーノのスタートがイマイチで、スパナで心臓をぶっ叩かれたような衝撃が体全体に走る

「ひろしならやれる!」

私の想いが鞍上の北村宏司さんに届いたのか、何とかリカバーして中団の位置をキープ

ただ勝負どころも外を走らされて厳しい形・・・

「こりゃきついだ・・・、ひろし・・・」

「ひろしひろしひろし・・・」

私の『ひろし念仏』と共に馬群は4角から直線へ

「ひっ!?」

きつい形の競馬を強いられたアスコリピチェーノだったが、ファイトしてくれて外から伸びる

「ひろ~~~~し!!!!」

先に抜け出したのは2番人気ステレンボッシュ(3連複の2~3列目で購入)で1着は確実な状況、その後ろを追いかける形でアスコリピチェーノが浮上して2着は確保しそう

上位人気二頭が来てしまったので本日の大勝ちの可能性はほぼ消滅

あとは3着に少しでも人気の無い馬が来てくれたら・・・


「あっ!?」


「ラララライトバックだあああああああああ!!!!!!!!!」





桜花賞終了と同時に競馬場を飛び出して、福島駅直行のバスの列に並ぶ(写真のバスは満員で乗れず、次のバスに乗車)

レースが確定する前に移動してきたのでまだ分からないが、1着ステレンボッシュ・2着アスコリピチェーノ、そして最後にライトバックが外から伸びてきて3着入線したのはモニターで確認できた

よってアスコリピチェーノ軸3連複&ライトバック軸ワイドは的中しているはず

バスを待つ間に桜花賞の配当をチェックする





大勝ちとはいかなかったが、堅いと思っていたレースで5,510円もプラスになれば上出来だろう。それに評価していたライトバックも好走してくれたので満足である


本日の収支 +1,920円


大怪我せずに帰れることは何よりだが、東京から約6時間かけて福島に来て、儲けがたった1,920円と考えると虚しくもなる・・・

複雑な気持ちを抱きながら16時発のバスに乗り込み、福島駅から再び長くて辛い電車移動を開始する



福島 16:39発 東北本線
郡山 17:25着



「えっ???」





郡山駅で17時49分発の新白河行きに乗り換える予定だったのだが、電車が遅れて郡山駅到着が18時過ぎになるとのこと・・・

長旅&競馬で心身ともに疲れ果てた状態での郡山駅30分以上待ちはしんどいだ・・・

すでにホーム上には大勢の人が電車を待っている状況(都心の駅ほどではない)で、これからさらに人が増えていきそうな予感

ただ電車を待つ列はそれほど長くなっていないので、今から列に並べば座席は確保できそう・・・


「ああああ!!!!30分近く並ぶのめんどくせえええ!!!!」





列に並ぶのを拒否し、駅構内のお土産屋『福豆屋』に移動

日本三大まんじゅう『柏屋 薄皮饅頭』と『こだわり酒場レモンサワー』を購入して、駅ホームの端っこで『こだわり酒場レモンサワー缶チャンス』をこのタイミングで実現させる

薄皮饅頭、名の通り皮が薄くてあんこギッシリ、あんこを齧っているような感覚で甘党の私にとっては昇天物のスイーツであった

電車を待つ列を遠目に見ながらレモンサワーをちびちび飲み、電車到着(18時頃)と同時に列の最後尾に並んで電車に乗車する

やはり席には座れず、ドア付近に立つことになったのだが・・・

目の前に座っていた女性が次の駅で降りて奇跡的に座れることに・・・、しかも端っこの席・・・

本日一番の幸せな瞬間であった



郡山  18:00頃発 東北本線
新白河 18:43頃着

新白河 18:45頃発 東北本線
黒磯  19:07頃着

黒磯  19:13頃発 宇都宮線
宇都宮 20:07頃着



トラブルがありながらも黒磯までは座ることができたのだが、黒磯~宇都宮間は座れず、背中に重たいリュックを背負いながら約1時間立ちっぱなし

長旅の疲労にアルコールも加わって、宇都宮駅に到着する頃には腰バッキバキのヘロヘロ状態

「体力の限界・・・」

まさに千代の富士状態で、私は一大決心する


「湘南新宿ラインはグリーン車に乗る!!」


200倍馬券は獲り損ねたが、プラス収支なのでグリーン車に乗っても文句は言われないだろう・・・と自分を甘やかし、グリーン車に乗って東京に帰ることにする





「糞値上げしてるじぇねえか!!!」

昨年8月に宇都宮~新宿間をグリーン車で移動した時は1,000円(グリーン券)だったのだが、1,550円って…

「さすがに1,550円は払う気になれん…」

グリーン車は断念し、大人しく普通車で帰ることに

200倍馬券が当たってりゃあ・・・



宇都宮 20:37発 湘南新宿ライン
新宿  22:24着



東京~福島往復12時間

今回得たものは1,920円ときつめの腰痛

まさにスーパー無駄骨





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