北海道&東日本パス一人旅2019 3日目① 険しい石段の先に 出羽三山・羽黒山

※書いているのは2025年ですが、2019年の話です。これまでの話はこちら



2019年8月23日(金)


朝7時起床、一人旅3日目のメインイベントは『出羽三山・羽黒山』に行くことである。昨晩の宿泊地を山形県鶴岡市のビジネスホテルにしたのもそれが理由であった

今回の旅を行う数か月前、吉永小百合さんが羽黒山を旅するJR東日本のテレビCMを見た時に、風景の美しさに「ここに行くしかねえだ・・・」と思ったのが、訪れることにしたきっかけである

羽黒山までは路線バスで行く。バスは鶴岡駅前から出ており、7時52分発の『羽黒山頂行き』に乗車する
鶴岡駅前のビジネスホテルに宿泊しているので、バスの時間ギリギリまで部屋のベッドで右乳首をポロリするぐらいのリラックススタイルでゴロゴロと過ごし、バスの時間に合わせて右乳首を隠し、身だしなみを整えてホテルをチェックアウトする

外に出ると天気は曇り、予報では雨だったのでひとまず安堵、天気がこれ以上崩れないことを祈りながら、宿泊したホテルの目の前にあるバス乗り場に向かう

バス乗車時間は約40分、座れなかった時のことを想像したら、昨晩食べたセブンイレブンのチンジャオロース弁当中心のゲロが出そうになったが、バス停には待ち人が4~5人いる程度で、スムーズに座席を確保することができた

バス運賃は『つるおか1日乗り放題券』(2,000円)をバス内で購入して乗車、通常往復運賃より安くなる上、下車する時に小銭をいちいち用意しなくて済むのも楽で良い





鶴岡駅前  7:52発 庄内交通バス
羽黒随神門 8:30着



終点羽黒山頂の手前の『羽黒随神門』で下車、まずは羽黒山五重塔を目指す

吉永小百合さんのCMで一番目を奪われたのが五重塔、森林の中にそびえ立つ塔が幻想的で、訪れたら真っ先に見たいと思い、ここから羽黒山巡りをスタートさせる

バス停の目の前にある随神門を潜って、案内看板を頼りにして歩き出す





神秘的な道を糞重たいリュックを背負いながら歩いていく
長くて険しい石段、地面は降雨で滑りやすくなって歩きにくい道のりだが、「五重塔を見る」という高いモチベーションのおかげで、足取りは芝1200mを得意とするサラブレッドのように軽い

道中の立派にそびえ立つ巨木(羽黒山の爺スギ)を見ながら小休憩を挟み、バス停から歩くこと15~20分





ついに五重塔入口に到着

平日の朝早い時間帯ということもあり、観光客も少ない様子である

すでに案内看板の奥の方に五重塔がチラチラ見えているが、遠目から見る姿ですら迫力を感じる


「すげえだ・・・」





CMで見た通りの幻想的な風景、そして間近で見て感じる高さと建物の細かい作りに感動昇天する

写真に残そうと思い、今回の旅のためにクレジットリボ払い大負債を背負って購入した一眼レフカメラ(8万6184円)で、レースクイーンを狙うカメラ小僧のように夢中でシャッターボタンを押しまくる

ただカメラを購入して2~3週間、かつ一眼レフカメラを初めて持ってから2~3週間の一眼レフカメラ童貞のため、なかなか上手く写真が撮れず・・・

結局、最後まで納得のいくような写真は撮れなかった・・・。オート設定で撮影しているのだが、光のバランスがどうもしっくりこない、難しいだ・・・

撮影技術が向上するには勉強が必要である。まずは篠山紀信先生のように髪にパーマをあてるところから始めようかと思います





様々な角度から写真を撮った後に、500円払って五重塔を拝観する

「明治維新後、初めての一般公開になります」

入場料支払い時に受付の方に言われて、そのような催事が行われていることを初めて知り、お得な気分になる

入場券代わりのミニ御札(上写真参照)を頂き入場
五重塔内の写真撮影は禁止のような気がしたので撮らなかったが、その分しっかりと光景を目に焼き付けた

ただ老化のせいか、このブログを書いている2025年3月時点でそのメモリーが全く思い出せないという事態である・・・。確か仏さんとかがあったような・・・

拝観後は再び五重塔を様々な角度から眺めて、お腹一杯になるまで五重塔を感じたところでこの場を後にする





次は路線バスに乗って山頂を目指す

時刻は9時ちょっと過ぎ、バスの時間が10時20分(羽黒随神門バス停)で、到着まで1時間以上ある

スマートフォンで地図アプリを開く


「行けんじゃね・・・」


現在地(五重塔)から羽黒山山頂にある出羽三山神社まで、距離はそこまで離れてはなく、徒歩なら25分程度で到着すると表示されていた

「15分歩いてバス停に戻って1時間待機するよりは、山頂を目指して歩いた方が、時間短縮にもなるし、旅的にも華やかになるだろう」

急遽予定を変更して、意気揚々と山頂を目指して歩き出す





「ウソだろ・・・」

永遠と続く登りの石段、糞重たいリュックを背負っていることもあり、意気揚々さは石段を登り始めて2~3分で消滅する

やがて石段を登るスピードはスーパースローダウンし、滝のようにヌルベタな汗を流し、ハァハァ・・・と臭い息を吐きながら、石段の途中で足が止まってしまう

「ちちち・・・チンジャオロースが出る・・・、ハァハァ・・・」

前方から人が石段を下りてくる。社交的な方ではないので通常だったら話しかけないが、余りにもきつかったので・・・


「すみません、山頂ってまだ距離あります?」

「結構ありますよ」


オワタ・・・

バス乗っとけばよかっただ・・・





そこからしばらく石段を登ると山小屋的な茶屋があった

ここで冷たい飲み物を注文して休憩しようかと思ったが、ふと考える

「五重塔から歩き始めて20分、地図アプリの徒歩時間を考えれば、あと5分程度で山頂に到着するはず」

それならば一気に登り切ってしまおうと思い、茶屋をスルーして山頂を目指してラストスパートをかける





と選択したのが大間違い

石段地獄はまだまだ続くのであった・・・


「バス乗っとけば良かったんだよ!!何のために『つるおか1日乗り放題券』を買ったんだよ!フリーパスでお得に乗れるだろうがバカ野郎!!大体徒歩25分っていっても山登りなんだから糞きついに決まってんだろうが!よく考えれば分かるだろうが!ゴミ野郎が!!じじいのくせにはしゃいでんじゃねえぞこの糞野郎!!」


自分で自分に対する過度な誹謗中傷が止まらない・・・

茶屋を通り過ぎた後も10分以上石段を登り、結局五重塔からトータル40分ほど石段を登り続けて山頂に到着する





苦労して石段を登ったことで、予定より大分早く羽黒山山頂に到着することができたが、疲労で山頂を楽しむ気力は無く、到着後は近くのベンチに座ってへたり込む

到着直後に風景写真(出羽三山神社三神合祭殿など)をちょこっと撮っただけで、山頂の滞在時間の大半をベンチに座って自販機で買ったヤクルトミルージュソーダ(130円)を飲みながら過ごすことになる・・・

「やっぱり野球もドリンクもヤクルトだよ・・・」

ミルージュのヨーグルトテイストの甘さが体全体に染み渡り、少しずつ体力を取り戻していく

スワローズファンの私は、ミルージュの有難さに感謝をしながら、このドリンクの売上金が、移籍が囁かれているバレンティンの引き留め金の一部になりますようにと願うのであった

そしてバレンティンはこの年のオフにソフトバンクに移籍

私のミルージュ1本では足りなかった・・・





ベンチ休憩をしても完全回復には程遠い状態・・・
もう動き回りたくなかったので、予定より1時間早い路線バス(10時55分発)で鶴岡駅に帰ることにする

バス到着まで20分弱、バス乗り場の前にお土産屋&茶屋があったので、そちらで時間を潰すことにする

店を覗いていると、店員の方に『玉こんにゃく』を勧められたので1本購入(100円)して、店のベンチに座らせてもらって食べる

本日最初の食事となる『玉こんにゃく』をゆっくり食する。渋くてナイスな味である・・・

「シイタケ茶もどうぞ」

サービスでシイタケ茶も出して頂いたのだが、私、シイタケは食べれなくはないが、そこまで好きな食べ物(中の下ぐらい)でもないので、一瞬飲むのを躊躇する

ただ折角の御厚意なので有難く飲ませて頂きました

(なかなかのシイタケ臭だな・・・)





まだ時間があるので、隣りの店を覗くと、美味しそうな『やまぶしだんご』の看板が・・・

しばらく看板の前に立っていると、女将さんらしき店の方が出てきて勧められたので





『やまぶしだんご』を1本(200円)注文して席に座って食べる

看板の通り、炙りたてで温かくて美味しい


「よかったらシイタケ茶もどうぞ」

「・・・」


まさかのシイタケ茶の再登場で表情が引き締まる

先程の1杯でシイタケ茶とは今生の別れをしたはずだったのだが、折角の御厚意なので有難く飲ませて頂きました

「うっ!ふぅ・・・」

シイタケ茶を飲み干し、歯茎からシイタケが生えてるんじゃないかと思うぐらい、口内にシイタケを感じながらベンチに座ってくつろいでいると、店の女将さんから話しかけられる

「バスでいらっしゃったんですか?」

「いえ、五重塔から徒歩で石段を登ってきました。しんどくてバスに乗ればよかったって後悔してます」


「いやいや、石段を登った御利益がありますよ」


女将さんのこの一言が、今までの苦労が報われたような気がして、胸が熱くなった


石段登りは無駄ではなかったのだ・・・

仏様が与えてくださった幸福になるための修行だったのだ


「ご馳走様でした!ありがとうございました!」

有難い金言をくださった女将さんに感謝を伝え、清々しい表情で羽黒山を下山する


「御利益で明日明後日に行われる中央競馬も・・・」


帰りの路線バスの席で長閑な車窓を眺めながら、御利益が吹き飛びそうなスケベ心満載のゴミクズ人間らしい想像を膨らませて、鶴岡駅に帰還するのであった



つづく



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