北海道&東日本パス一人旅2019 4日目① 久保田に憧れて朝日酒造工場見学へ
※書いているのは2025年ですが、2019年の話です。これまでの話はこちら
2019年8月24日(土)
旅4日目は長距離移動が無いのでゆっくりめの朝9時に起床する
旅期間中は通常の生活リズムと大分異なるので、便意を催すタイミングもイレギュラーで、突発的に『大』をしたくなることが多々ある
お腹の弱い私は上記のことも重なって、常に脱糞恐怖に脅えながら旅をしているのだが、この日は起床直後に便意のビッグウェーブがやってきた為、早々にリスク回避をして一先ず安堵する
宿泊したビジネスホテルの自部屋の窓を開けると天気は快晴
一人旅4日目は天気的にも肛門回り的にも気持ちよく過ごせそうである
トイレ後に簡単に洗面を済ませ、昨晩にコインランドリー(ホテル内)で洗濯した衣服を確認すると、7分乾き状態から8~9.5分乾きとなっており、9.5分乾きに近い服をピックアップして着用する
乾き切っていないので着心地はべらぼうに悪いのだが、少々歩けば真夏の日光で乾くはずだし、結局暑さですぐに汗をかいて、服がまた湿るので気にしない
ただ部屋干しの生乾き臭だけは少々気になるので、デオドラントスプレーを服に浴びせてから出発する

長岡 9:51発 信越本線
来迎寺 10:03着
さて本日最初に向かうのは朝日酒造、11時からの工場見学(無料)に参加する
朝日酒造と言えば『久保田』、有名な日本酒ブランドである
子供の頃、親に連れられた飲食店で、居合わせたおじさんが『久保田』を枡で味わい深く飲んでいて、その姿が何故か今でも印象に残っており、私の中では『久保田=大人の飲み物』というイメージなのである
いつか自分が大人になった時には、仕事帰りに居酒屋で『久保田』を注文して一杯やるんだろうなぁ~と子供の頃は想像していたのだが・・・
2019年8月、36歳になった現実は、ろくに仕事もせずに公営ギャンブルばかりやって、まいばすけっとで売っている100円前後の缶酒しか手が届かないクズ貧乏人に成り下がっており、『久保田』など背伸びをしないと手が届かない悲しい身分になっていた・・・
ちなみに『久保田』は、過去一度だけチェーン店の居酒屋で一番小さいサイズのものを注文して飲んだ程度である

旅出発前に新潟県内の観光情報を調べていた時に、朝日酒造の工場見学を偶然発見
その時に上記の幼い頃の記憶を再び思い出し、ここに行けば『久保田』を無料あるいは格安で試飲できるのではないかと考え、今回行動に移した訳である
朝日酒造の最寄り駅である来迎寺で下車、長岡~来迎寺間は電車が混雑して座れなかったが、『久保田』を飲むための最終試練だと思って耐え忍ぶ
長閑な風景が広がる道(上写真)を歩くこと15分


アーティスティックな朝日酒造の看板が前方に現れる
看板の周囲には立派な工場とショップ&レストランがあり、まずはショップの中に入り、工場見学開始まで商品を眺めながら時間を潰す
お酒を使った食品や憧れの『久保田』が陳列されていて興奮、購入するかどうかは工場見学後に熟考することにして、今は商品のラインナップをチェックする程度にする
定時となり、ショップから工場入口に移動する
ツアー参加者は15人前後、大体がファミリーでの参加者で個人参加者は私ぐらいであった。ただどの工場見学も毎度そんな感じのメンバー構成なので慣れっこである
それでも一人で参加している気まずさはあるので、列の最後尾で目立たぬようツアーに参加する

夏場は酒造りのオフシーズンらしく、工場見学も酒造りの工程を敷地内を歩きながら見て回るというものではなく、大きいホールみたいな場所に展示されている資料・商品の解説を案内員の方から受けながらの小規模なもので20分程度で終了
それでも興味深い情報を教えていただき、有意義な時間であった
一番の興味深い情報は、1本4万円以上する酒があるとのこと

「こここ、これか・・・」
工場見学終了後、再びショップに戻り早速商品を発見
「まいばすけっとのトップバリュのストロング酎ハイ430本分じゃねえか・・・」
私にとっては異次元な価格に唖然としながらボトルを眺める
「いつか20万馬券が当たれば・・・」
クズ人間ならではの想像を膨らませ、静かに4万円ボトルから離れる
ちなみに、20万円馬券はこのブログを書いている2025年5月時点でも当たっていない・・・
そして未だにまいばすけっとで売られている安缶酒を飲んで暮らしている

さて朝日酒造に来た最大の目的である『久保田』の試飲だが、ショップ内のカウンターで行われていた
少量の無料試飲もあったのだが、複数種類のお酒が楽しめる有料試飲『正道酒飲みくらべ』(300円)を選択する

カウンターにいらっしゃったマスターが3種類の酒瓶とお猪口を出して、お酒をご丁寧に注いでくださった
私の手は自然と右端の『久保田』が入ったお猪口に動く
「ハァ~~~」
淡麗辛口と案内板に書いてあったが、飲みやすくて美味い、そして香りも良い
『久保田』をそのまま一気に飲み切るのはもったいないので、他の2種類の飲酒に移る。こちらも美味である
そして締めに残った『久保田』を飲み干す
「いかがですか?」
マスターに感想を聞かれたが、如何せん日本酒を語れるほどの知識もなければ、貧乏舌で味の違いも大して分かっていない・・・
「う~ん・・・、のののの、のみやすいですね・・・」
スーパー無難な返答でこの場を切り抜ける
3種類とも美味しい酒だったが、その中でもやっぱり『久保田』が憧れの酒というのもあり、一番美味しく感じた
『久保田』を飲み、これで私も立派な大人の仲間入りを果たした


ショップでは様々な種類の酒を使ったお菓子が売られており、酒粕バームクーヘンと酒米で造ったひねりもちを購入(上写真参照)
低所得者なので複数種類を買うとなるとコンパクトサイズの品しか買えなかったが、両品とも私のドブ顔が豊かになるほどの美味しさでございました
試飲・買い物と済ませ、隣接のレストランを覗く
入口横にあったメニュー表を見ると『そば・天ぷらセット』と書かれていた
「一番日本酒に合うやつじゃねえか!!」
文字だけで食欲をそそられたのだが、次乗る電車の時間がすでに40分を切っており、店内の混雑具合を考慮しても食事をするのは厳しそうなので、断腸の思いで断念

同レストランで売られていた『酒粕ソフト』(380円)をテイクアウトして、歩きなが来迎寺駅に向かうことにする
「ハイパーうめえじゃねえか・・・」
前年2018年の青春18きっぷ一人旅では、鹿児島・仙巌園で『芋焼酎ソフトクリーム』を食べ、宮崎・焼酎の里 霧島ファクトリーガーデンでは『黒霧島焼酎ソフトクリーム』を食べた
酒×ソフトクリームの組み合わせ、じじい好みで無敵である
人に「好きな食べ物は?」と聞かれたら、今度から「酒ソフトです」と答えようと心に決めながら、来迎寺駅から電車に乗り込むのであった
※皆様のご支援お待ちしております