2024.12 東京〜京都競馬場青春18きっぷ一人旅打ち 3日目③ 蕎麦・山賊焼 信州グルメで旅を締める
※これまでの話はこちら

2024年12月16日(月)
天龍峡を発つ前に、昼食で信州グルメを味わおうかと思っていたが、電車の発車時刻まで30分程度
飲食店に入って食事をするには、微妙な残り時間である
天竜峡駅から離れている店、混雑している店、調理に時間を要する料理などは、時間を考慮すると厳しい
となると選択肢は限られてくる
天竜峡駅周辺には、多数の信州そば店がある
「蕎麦なら、サッと食って、サッと出れるか」

そんな考えから、天竜峡駅近くの『こやどう』という店の前に立つ
看板には『信州そば』の文字
外観を見る限り、混雑している様子もない
以上の条件が決め手となり、入店を決意
店内は開店間際ということもあってか、1~2人程度のお客さんで空いていた

待たされることなく座敷席に案内される。座布団の上に胡坐をかき、テーブル上のメニュー表に目を通し、やや慌て気味に何を食べるか考える
(寒い中、天龍峡を歩き回ってきたので、温かいそばがいいなぁ・・・)
昨日京都競馬場で素寒貧にやられているので、温かいそばの中でも一番安い800円のどれかにしようかと思ったが・・・
「旅も終わりだし、贅沢するか!」
旅を終える達成感から、浮ついた気持ちが生まれ
調子ブッこいて1,100円の『天ぷらそば』を注文してしまう
「最後だから良いんだよ!うふふふふ」
河川敷で捨てられたエロ本を発見した男子中学生のようなドキワク気分で、『天ぷらそば』がやってくるのを心待ちにする
しかし、なかなか店員の方が料理を持って登場しない・・・
「しまったああ!!」
私はとんだ勘違いをしていたのだ・・・
ベテランど貧乏低所得者の私が思っている『そば屋』=『立ち食いそばチェーン店』であり、「えっ?店員エスパーなの??」と思わせるぐらい、食券を渡した瞬間に出来上がるのが『蕎麦』だと思っていた
しかし!!今回入店した一般的な『そば屋』は、そうではない!
蕎麦切りから始まり、茹でるのに時間が掛かり、天ぷらも作り置きではなく、揚げたてを出してくれる
よって蕎麦は調理時間を要する
貧乏過ぎて、ちゃんとした『そば屋』に滅多に入らないので、上記のことを完全に忘れていたのだ・・・
(そりゃ、時間かかるわな・・・)


「たたたた、タワーだあああ!!!」
標高の高い天ぷらにテンションが上がり、食欲がそそられる一方
食べるのに時間が掛かりそうと困惑する気持ちも同時に生まれる
料理が到着した時点で、電車発車まで残り15分
乗り遅れたら、次の電車が来るまで2時間待たなければならない
ハイパーダッシュモーター搭載のミニ四駆ぐらいの高速スピードで、熱々の天ぷらそばをかけこむ
蕎麦はコシがしっかりしていて美味しい。普段食べるフニャフニャ麺とは全く違う
天ぷらも揚げたてサクサク。海老天は想像通りの素敵な味、茄子天は汁に染みてナイスな味に変貌、かぼちゃ天も信州っぽくていい味を出していた
満足の美味だったが、じっくり味わっている暇はない
熱々のそば&天ぷらを強引気味に掻き込み、口内の皮がむけてボロボロになりながら5分程度で完食
即座に会計を済ませて退店、観光案内所のコインロッカーに預けていた糞重たいデカリュックを取り出して、天竜峡駅に駆け込む


高速食いのおかげで、時間をリカバーできて、やや余裕を持ってJR飯田線に乗り込む(電車は天竜峡始発で、すでにホームに停車していた)
車内は空いており、2人掛けシートの窓側に着席して一段落
この後は、下車する岡谷駅まで約3時間20分の長時間乗車
天龍峡を歩き回った疲労と信州そばの満腹感で、電車出発早々に睡魔が襲ってくる
(じっくり寝れる・・・)
目を閉じて、夢の世界へ
「zzz」
「zzz」
「zzz」
「糞してぇ・・・」
1時間経過した頃に、今世紀最大級の猛烈な便意が襲いかかってきて、目が覚める
早食いをしたせいか、私の虚弱胃腸がビックリしたのだろう
便意のビッグウェーブに飲み込まれた私は、お腹をさすりながら内股で席を立ち上がり、トイレのある車両まで移動して、ブツを放出
スッキリして席に帰還したのだが、眠気は一気に覚めてしまい、残りの2時間は無表情で車窓を見ながら過ごす
(2時間は寝たかったんだが・・・、畜生め・・・)
天竜峡 12:33発 飯田線
岡谷 15:55着

岡谷駅で乗り換え
この後は、旅最後の晩餐で『山賊焼』を食べる
『山賊焼』とは・・・
主に長野県中信地方で親しまれている、鶏の一枚肉をニンニク醤油ダレに漬け込み、片栗粉をまぶして揚げた郷土料理(GoogleのAI検索より)
2015年に行なった青春18きっぷ一人旅で、松本駅ビルの飲食店で『山賊焼』を初めて食べたのだが、どデカい鶏肉とパンチの効いた味がナイスだったので、今回中信地方に行くタイミングで、9年ぶり2度目の『山賊焼』を食べることにする
旅出発前に『山賊焼』を色々とリサーチしてみると、塩尻駅近くにある『元祖山賊』という店が、名の通り元祖で山賊焼発祥の店らしいので、そちらで頂く
岡谷 16:31発 中央本線
塩尻 16:41着

塩尻駅着。店は駅から徒歩5分で、開店時間が17時
開店まで約20分、店前で開店を待つのも「コイツ、食うのに必死だな」と周囲から思われそうで恥ずかしいので、塩尻駅構内のお土産屋を見て回り、時間を潰してから店に向かう

何も買うつもりは無かったのだが、何となく信州ワインのミニボトル(473円)を買ってしまう
長野・山梨に行くと、何故だかワインを買ってしまう癖があり、今回の購入で通算3~4度目な気がする・・・
そんなにワインが好きでもないのに・・・

17時を少し過ぎた程よい時間に店へ
他に客がいなかったら恥ずかしかったが、入店するとカウンター席におじさんが一人いたので安堵
そのおじさんの2~3席左横のカウンター席に低所得おじさんは座る

メニューは予めネットで調べており、スタンダードな山賊焼定食を注文するつもりでいたのだが・・・
メニュー表を開くと、『鶏もつ煮』がどう考えても美味しそうで、急遽『うまC定食』(2,280円)を食べることにする
『うまC定食』とは、山賊焼(290g)に鶏もつ煮(ミニ)と信州名物の馬刺しが付いたもの。当然、山賊焼定食より値段は高い
「旅の打ち上げみたいなもんだがら、豪勢にいって良いんだよ!」
さらに調子ブッこいて角ハイボール(490円)も注文する


山賊焼より先に、角ハイ・鶏もつ煮・馬刺しが登場
主役の山賊焼が来てから、一斉に食べようかと思ったが、魅力的な料理のシルエットに我慢ができず
鶏もつ煮・馬刺しで一杯やりながら、山賊焼の登場を待つことにする
「えっ?」

もつ煮は、各地の公営ギャンブル場の売店では定番メニューで、定期的に競馬場に行く私としては、食べ慣れてスペシャル感の余り無い食べ物なのだが・・・
今まで食べてきたもつ煮と比べて、段違い、いや違う・・・
段段段段段違いに美味い・・・
煮込まれて柔らかいのは想定内だったが、味が白米に抜群に合いそうな甘辛さで、一口食べて衝撃を受けるぐらいの美味しさでびっくらこいた
(ご飯と一緒に食いてぇ・・・)

待ちに待った『山賊焼』が登場したが、先程の衝撃的な『鶏もつ煮ショック』で心身共にやられており
『鶏もつ煮 → ご飯 → 山賊焼』の山賊焼後回しローテで、旅最後の晩餐をスタートさせる
「米が抜群に合い過ぎる・・・」
鶏もつ煮からのご飯一口目で、昇天して逝ってしまった・・・

鶏もつ煮の興奮冷めやらぬまま『山賊焼』も頂く
小さいサイズの山賊焼(Aが一番大きくて、注文したのはC)にしたが、それでも迫力のある大きさである
「柔らかいだ・・・」
見た目のごっつさとは違い、簡単に噛み切れる
何も付けなくても味付けがしっかりしていて最高、マヨネーズを付ければパンチが効いてさらに良し。こちらもご飯が抜群に合う
山賊焼・鶏もつ煮の合間に馬刺しを挟む。馬刺しも臭みが無く、柔らかくて美味しい
昨日の京都競馬場では当たりが出なかったが、旅の最後の最後で『元祖山賊』の山賊焼&鶏もつ煮
今回の旅、最大の大当たりであった

『元祖山賊』の看板に背を向けて、塩尻駅に戻る
さぁ、東京へ帰る
時刻は18時前、山梨・東京方面の電車(18:59発)が来るまで1時間超ある
まもなく塩尻駅に到着する長野行き(18:07発)の電車に乗り、松本駅で下車し、松本駅ビルを散策してから東京に帰るという案も考えたが
旅疲れで動き回る気力が残っていなかったので、塩尻駅の待合室で、大人しく東京方面の電車を待つことにする


待合室の隣りに売店(KIOSK)があり、長野名物『雷鳥の里』が売っていたので即購入(5個入り 486円)
先述の『信州ワイン購入癖』以上に、長野に行くと必ず買う癖が付いているのが『雷鳥の里』である
このブログでもこれまでに何度か書いているが、日本全国の土産品の中でトップクラスに好きな菓子で、どのぐらい好きかというと・・・

2024年5月に、長野県大町市にある本社横の直売所(雷鳥の里本舗 田中屋)に行くぐらい好きなのである(上写真参照)
ちなみに、KIOSKで売られていた『雷鳥の里 ガーゼタオル』(写真参照)
直売所に行った時に買っています・・・
そんなことで、今回も愛する『雷鳥の里』を購入する
競馬で負けていなければ、少量5個入りじゃなくて、大箱のやつが買えたのだが・・・
塩尻 18:59発 中央本線
大月 21:27着
時間的に満員電車かと思ったが、運良く最初からロングシートの端っこの席に座れて、塩尻~大月の1時間半は快適に過ごすことができた
大月駅の乗り換え時間は3分
慌て気味にホームを移動
前方を見ると、普段から見飽きている中央線中央特快・東京行きが停車している
「普通の日々に戻る・・・」
乗車してすぐ眠りにつき
目が覚めた時には、つまらない日常に戻っていた
※皆様のご支援お待ちしております

